IPv4アドレスの構成 – ③5つのクラスの範囲

CCNAに合格するためには絶対覚える必要がある、IPv4アドレスの5つのクラス。ネットワークエンジニアの仕事でもこのクラスの概念を頭に入れたほうがいいでしょう。ここはそんなに難しくありません。IPv4アドレスの範囲によってクラスが別れているのです。

ではさっそく見ていきましょう。

IPアドレスのクラスの範囲

それぞれのクラスのIPアドレスの範囲は覚えておきましょう!!範囲とは、クラスAは1.0.0.0〜126.255.255.255 で〜といった具合です。

また、表の右には大規模、中規模とか書いています。これは、ホスト(ノード)に設定できるIPアドレスの数の規模を示しています。

クラスA 大規模
1.0.0.0〜126.255.255.255
クラスB 中規模
128.0.0.0〜191.255.255.255
クラスC 小規模
192.0.0.0〜223.255.255.255
クラスD マルチキャスト用
224.0.0.0〜239.255.255.255
クラスE 実験用。使用されない

実際にパソコンなどのホスト(ノード)に設定できるのは、クラスA〜Cです。クラスDとEは、設定できません。

2進数にすると、第1オクテットの先頭の4ビットによってどのクラスかを分類しています。また、クラスによってネットワーク部とホスト部のビット数が異なります。ではそれぞれのクラスごとに詳しく見ていきましょう。

クラスA

第1オクテットの先頭1ビットは、0に固定されています。

0000000〜01111111 です。10進数では、1.0.0.0〜126.255.255.255です。
しかしながら、実際には、00000000(0)と01111111(127)は使用できません。

クラスAは、ネットワーク部が8ビット、ホスト部が24ビットです。ホスト部が24ビットってことはかなりの数のホストを設定することができます。

1ネットワーク部あたり、使用できるホスト数は、16,777,214(224-2)となります。224は、2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2 (2を24回掛け算する)です。

-2というのは、1つのネットワーク部に予約されているIPアドレスが2つあって利用できないためです。ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスです。詳細は、下記の記事のネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの項目を見てください。

(1) IPv4アドレスの構成 – ④予約されているIPアドレス

クラスB

第1オクテットの先頭2ビットは、10に固定されています。

1000000〜1011111 です。10進数では、128.0.0.0〜191.255.255.255です。

クラスBは、ネットワーク部が16ビット、ホスト部が16ビットです。

1ネットワーク部あたり、使用できるホスト数は、65,534(216-2)となります。ホストに利用出来るビット数が少ない分、ホスト数が減りました。

クラスC

第1オクテットの先頭3ビットは、110に固定されています。

1100000〜1101111 です。10進数では、192.0.0.0〜223.255.255.255です。

クラスCは、ネットワーク部が24ビット、ホスト部が8ビットです。

1ネットワーク部あたり、使用できるホスト数は、254(28-2)となります。

クラスD

第1オクテットの先頭4ビットは、1110に固定されています。

1110000〜1110111 です。10進数では、2240.0.0〜239.255.255.255です。

クラスDは、マルチキャストアドレスです。マルチキャストアドレスは、ホストに設定することができません。

 

クラスE

クラスEは、「予約されている」とだけ覚えましょう。

まとめと今日押さえておくポイント

今日のポイントは以下のとおりです。

  • IPv4アドレスは、5つのクラスがある
    • A〜Eのクラス。アドレスの範囲は絶対に覚える!第1オクテットの範囲で覚えるといい。
      • クラスA:1.0.0.0〜126.255.255.255
      • クラスB:128.0.0.0〜191.255.255.255
      • クラスC:192.0.0.0〜223.255.255.255
      • クラスD:2240.0.0〜239.255.255.255
    • 各クラスによって、ネットワーク部とホスト部のビット数が異なる。各ビットは確実に抑える!
      • クラスA:ネットワーク部8ビット、ホスト部24ビット
      • クラスB:ネットワーク部16ビット、ホスト部16ビット
      • クラスC:ネットワーク部24ビット、ホスト部8ビット
      • クラスD:マルチキャストID 28ビット
    • ホスト部のビット数によって、ホストに設定できるアドレスの数が異なる
      • クラスA:16,777,214(224-2)
      • クラスB: 65,534(216-2)
      • クラスC: 254(28-2)
      • クラスD:マルチキャストアドレスなのでホストに設定できない。

以上です!ちょっと抽象的で実感がわかないですかね?この辺はもう暗記するしかないです。何度も読んだり書いたり自分で問題を出したりしてみれば、必ず頭の中に残ります。頑張ろう!!

次回は、予約されているIPアドレスのネットワークアドレスとブロードキャストアドレスをお伝えします。

IPv4アドレスの構成 – ③5つのクラスの範囲 への1件のコメント

  1. ピンバック : IPv4アドレスを覚えるまでの道のり – ランスルネット

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