論理構成図の見方 Cisco892Jのvlan/IPアドレスの設定

当サイトの論理構成図の見方を説明していきます。

論理構成図を読めるようになる上でポイントは、3つあります。

  1. 物理ポート
  2. Vlanの設定
  3. IPアドレスの設定

では、一つ一つ見ていきましょう。

物理ポート

runsuru-01のルータの物理ポートです。

Fa1、Fa3、Fa8の物理ポートを使っています。

Faというのは、FastEthernetの略です。構成図に略なしで書いてしまうと長くなってしまうため、Faとしています。そのあとの数字は、ポート番号です。

Vlanの設定

当サイトのCiscoルータには、2種類のVlanを設定しています。trunkaccessです。

Vlanは、仮想的にLANを分ける技術です。Virtual LANの略です。Vlanがあるお陰で複数のLANを作ることができます。

さて、TrunkとAccessの違いを説明します。

Trunk Vlan

Trunkは、1つのポートに複数のVlanを流す時に利用します。フレームのEtherヘッダにVlanIDのTagをつけて送信します。受信した機器は、Tagの情報を見てどのVlanか判別します。

実際に設定を見ていきます。

runsuru-03ルータのFa3は、Trunk Vlanに設定して、Vlan 101を通すように設定しています。Vlan101以外にもVlanを通しています。

vlan 101 ←Vlan 101の定義
interface FastEthernet3
description ### runsuru-02 Fa3 ###
switchport trunk allowed vlan 1,101,102,104,901,1002-1005 ←Trunkの設定
switchport mode trunk ← Trunkの設定
load-interval 30 !

Access Vlan

accessは、1つのVlanだけです。

Trunkとの動作の違いは、accessは、EtherヘッダにTagを付けません。Tagを付けないので、Trunkに対応していないパソコンとかも接続ができます。

vlan 3001←Vlanの定義

interface FastEthernet5
description ### downlink ###
switchport access vlan 3001
← Trunkの設定
load-interval 30 !

IPアドレスの設定

当サイトのCiscoルータには、2つの種類のIPアドレスを設定しています。物理インタフェースとVlanインタフェース(SVI)です。

物理インタフェースのIPアドレス

上記の絵でいうと、まず最初にIPアドレスの見方から説明します。10.1.0.0/30というのはネットワークアドレスです。runsuru-01の右に「.1」があります。これは10.1.0.1/30という意味になります。

/30は、サブネットマスクにすると255.255.255.252です。

実際の設定は下記の通りです。interface FastEthernet8の下にIPアドレスを設定しています。

interface FastEthernet8
description ### runsuru-02 Fa8 ###
 ip address 10.1.0.1 255.255.255.252

Vlanインタフェースの設定

こちらは、論理的に設定したVlanインタフェースにIPアドレスを設定しています。物理インタフェースの場合は、実質一つのIPアドレスしか設定ができません(※サブIPアドレスを除く)が、こちらは論理的に設定することができるので、複数のVlanインタフェースとIPアドレスを設定することができます。

イメージとしては、下記の画像をご覧ください。Fa8は、物理インタフェースに10.1.0.1/30を設定しています。

Fa3は、Trunk Vlan101を設定しています。次にinteface vlan101という論理的なインタフェース作成しています。そこにIPアドレスを設定しています。こうすれば、inteface vlan101のIPアドレスは、VlanID101を付けてFa3から送受信して通信することができるようになります。

具体的にrunsuru-01ルータの設定は、このようになっています。

vlan 101←Vlanの定義
interface FastEthernet3
description ### runsuru-03 Fa1 ###

 switchport trunk allowed vlan 1,101103,1002-1005 ←Trunkの設定
 switchport mode trunk←Trunkの設定
 load-interval 30 !
interface Vlan101 ← Vlanインタフェースの作成
ip address 10.0.0.1 255.255.255.248

次に複数のVlanインタフェースがあるパターンをご覧ください。

Fa3にVlan101,102,103が設定されていて、それぞれVlanインタフェースが設定されています。それぞれのVlanインタフェースは、Vlan-ID tagを付けてFa3から送受信することができます。

設定は下のようになります。

 

vlan 101
vlan 102
vlan 103


interface FastEthernet3
description ### runsuru-03 Fa1 ###

 switchport trunk allowed vlan 1,101-103,1002-1005 
 switchport mode trunk
 load-interval 30 !

interface Vlan101
ip address 10.0.0.1 255.255.255.248

interface Vlan102
ip address 10.0.0.9 255.255.255.248

interface Vlan103
ip address 10.0.0.18 255.255.255.252