記憶術で覚えるRIP-④RIPv2のコマンド
CCNAのICND1の範囲であるRIPのうち、今回の記事ではRIPv2のコマンドを取り上げます。
試験に合格する上でRIPで押さえておくべきキーワードを記憶術を使ったりして覚えやすいようにしていきます。ここでの記憶術と言っているのは、イメージ図や語呂合わせなどを使います。少しでもあなたが記憶に残るように書いていきます。
まず、ICND1の試験に合格する上で覚える必要がある項目を列挙します。
■押さえておくべき項目
- ディスタンスベクタRIPの基本的な動作(ここでは取り上げません。)
- ディスタンスベクターの問題点と回避策
- 無限カウント
- ルーティングループ
- RIPのタイマー
- RIPv1とRIPv2の違い
- RIPv2のコマンド←今回の記事
- 設定
- showコマンドとそれぞれの意味
- passive
- デフォルトルート
- RIPタイマーの変更
RIPv2のコマンド
設定
設定は簡単。以下の3つだけです。
(1) RIPプロセスの有効化 Router#(config) router rip (2) version2を有効にする Router#(config-router) version 2 (3) RIPを使うインタフェースを有効化 Router#(config-router) network x.x.x.x |
(1)RIPプロセスの有効化のコマンドは、お決まりです。router xxxx は、OSPFやEIGRPなどを有効化するときにも同じ書式です。
(2)は、versionコマンドで指定しないと、デフォルトのversion1になります。
(3) インターフェースは、クラスフルで指定します。192.168.0.1/24のインタフェースをRIPで使いたい場合には、network 192.168.0.0と指定をします。もし、network 192.168.0,1 と指定した場合でも勝手にnetwork 192.168.0.0 となります。
showコマンド
覚えておくべきコマンドは、以下の3つです。
show ip protocolsやshow ip routeは、RIPだけでなく、OSPF/EIGRP/BGPなどルーティングプロトコルの設定のときに使いますので覚えちゃってください。
ルーティングプロトコルの設定値の確認 show ip protocols ルーティングテーブルの確認 show ip route RIPデータベースの表示 show ip rip database |
Passiveインタフェース
ルーティングアップデートを受信する、送信しない機能です。passiveという意味は、受け身です。この設定をすると受け身になって受信はするけど送信しないようになります。
Passiveインタフェース Router#(config-router) passive-interface <interface> <default>例) passive-interface GigabitEthernet0/1defaultを入れると、全部のインタフェースがpassive-interfaceになります。passiveにしたくない、つまりRIPのルーティングアップデートをがんがん出したい場合には、no passive-interface コマンドを入れます。no passive-interface GigabitEthernet0/1 |
デフォルトルートの配布
デフォルトルート(0.0.0.0/0)を送信する機能です。これを有効にするとRIPが有効になったルータにデフォルトルートを配布します。
デフォルトルートの配布 Router#(config-router) default-information originate |
なんとなくこのコマンドってわかりにくい(覚えにくい)ですよね。日本語に直訳すると、初期情報 生成。なんじゃそりゃ。。defalutをデフォルトルートという意味にしたら、デフォルト(ルート)情報を生成。これならなんとなくわかりますよね。
デフォルト情報生成で覚えましょう。
デフォルト情報生成->英語にすると、default-information originateだな。という具合に。
ただ、せっかくデフォルト情報生成を覚えても英語が出てこない・・というケースもあると思いますので、そういう方は、デフォルト情報生成、dio と覚えましょう!dioは、default-information originateの頭文字です。
ちなみにこのコマンド、RIPだけでなく、OSPF/EIGRP、BGPなどでも使用します。ここで覚えておけば他のダイナミックルーティングでも同じコマンドなので一緒に覚えちゃったことになります。
RIPタイマーの変更
RIPタイマーの変更。数字は秒で指定する Router#(config-router) timers basic <Update><Invalid><Hold-down><Flush> |
RIPには、4種類のタイマーがあります。こちらの覚え方は、こちらの記事で紹介したので引用します。
- Update
- Invalid
- Hold Down
- Flush
覚え方としては、頭文字を取って、UIHF(ういふふ)。全く意味のない言葉ですね。。並び替えれば、意味のある言葉にできなくもないですけど、意外にこの順番で思えたほうが動作の流れ順になっているのでUIHFがいいと思います。
UIFH(ういふふ)を覚えてしまえば、timers basicを覚えてしまえばコマンドを覚えられます。
timers basic UIHF(ういふふ)です!
まとめ
全部で4回にわたって記憶術で覚えるRIPを取り上げてみました。記憶に定着させるには、何度も何度も復習して思い出せるようにする必要があります。記憶術を利用しているのは少しでもこの思い出す力を強めるためです。
例えば、つい先ほど書いたRIPタイマーの Update、Invalid、Hold-down、FlushをUIHF(ういふふ)と覚えました。これを単純にUpdate・・とやみくもに順番で覚えるよりも、ういふふと覚えたほうがインパクトありますよね。
今後もICND1の範囲で、記憶術で覚える〇〇の記事を書いていきたいと思います。
ご覧になっていただきましてありがとうございました。