ルーティング-なぜ経路の設定が必要なのか。
なぜ、ルータに経路を設定する必要があるのか、ということを理解することは、すごく大切です。
最初は、ネットワークは目に見えないのでイメージが湧かないかもしれません。私も新米ネットワークエンジニアの時はそうでした。でも、ルーティングの動きを理解していけば、だんだんイメージが湧いてきます。ネットワークが楽しくなります!
初めての方でも理解できるように、絵を使って平易な言葉で書いて見ました。ぜひご覧ください。
ルータに経路を設定する必要性
「ルーティングテーブルにない経路はパケットを破棄する」からです。ルータが知らない経路は、設定して教えてあげる必要があります。普段の生活に例えてみると、住所を知らないで目的地に行くようなものです。住所を教えてもらえば、目的に行くことができる。この住所が経路だと思ってください。
具体的に絵を使って見てみましょう。
ルータAのルーティングテーブルを見てください。ルータAが知っている経路は、192.168.100.0/24、192.168.200.0/24の2つだけです。これは直接接続しているからわかるのです。
では、ルータAに接続されているホストAは、ホストBと通信できるでしょうか?
答えは、通信できません。
理由は、ルータAのルーティングテーブルにホストBの経路が載っていないからです。ホストBの経路は、172.16.1.0/16です。載っていないですよね。
通信の流れで説明します。ホストAは、ルータAにパケットを投げます。
次にルータAはパケットを見て、あて先IPアドレスを見てルーティングテーブルを参照します。しかし、172.16.1.1の経路を知らないので破棄してしまいます。
ではどうすれば、知らない経路と通信できるか
答えは、ルータに経路を教えてあげればいいのです!どうやって教えるのか?
教えてあげる方法は、2種類あります。
- 1つ1つ手動で経路を設定するスタティックルート
- 経路は自動で学習してくれるダイナミックルート
例として、スタティックルートで教えてあげた場合を絵にしてみます。ルータAに書くスタティックルートは、「172.16.0.0/16と172.16.1.0/16は、ルータB 192.168.0.200に投げる」という設定です。
まずホストAは、ルータAにパケットを投げます。
次にルータAはパケットを見て、あて先IPアドレスを見てルーティングテーブルを参照します。今度は、172.16.1.1の経路がルーティングテーブルに載っています。具体的には、172.16.1.0/16の経路です。
ネクストホップが192.168.0.200となっているので、インタフェース Gi0からパケットを送信します。ネクストホップは、隣のルータのIPアドレスです。192.168.0.200はルータBのIPアドレスですね。
ルータBは、パケットを見てルーティングテーブルを参照します。172.16.1.1は、直接接続の経路なのでそのまま転送します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。絵を見ながら理解すると、だいぶ理解力が上がると思います。
今回のポイントは、以下の通りです。
- 経路設定の必要性は、自分が知らない経路は、設定をして教えてあげる必要がある。
- 経路をルータに教えてあげる方法は、
- 1つ1つ手動で経路を設定するスタティックルート
- 経路は自動で学習してくれるダイナミックルート
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