プロンプトに表示されるモードの意味を知る【> #】(Cisco IOS操作の基礎)

今回は、IOSのプロンプト(画面)に表示されるモードについて説明していきます。この記事をご覧になれば、IOSのモードを理解できるようになります。

CiscoのルータやスイッチのIOSには、さまざまなモードがあります。

例えば、下記です。

router01 > 

「>」 のところがモードを見分ける上で重要です。router というのは、設定したホスト名です。

> は、ユーザEXEXモードといいます。このモードは、設定変更することができません。他にもいろんなモードがあります。モードによってこの記号が異なるのです。CCNAの試験を受ける方は、どのモードでどういった表示になるか、覚える必要があります。

では、順番に見ていきましょう。

Cisco IOSのEXECモード

EXECモードは、状態を確認したりするモードです。大きく分けて2つあります。ユーザEXECモードと特権EXECモードです。

ユーザEXECモード(ユーザモード)

ユーザEXECモードは、限られたモードです。ユーザモードともいいます。

ルータやスイッチの状態を見る一部のコマンド、ping、telnetなどだけに限られています。冒頭で説明した通り、表示は「>」となります。

普通は、ログインに成功するとこのモードになります。

router01 > 

 特権EXECモード(イネーブルモード)

特権EXECモードは、全ての情報を見ることができます。イネーブルモードともいいます。

表示は、「#」です。

特権EXECモードに移動するには、ユーザモードから「enable」コマンドを実行します。

router01 > enable
password: **********
router01#←特権モード

コンフィグレーションモード

コンフィグレーションモードは、設定変更をするモードです。

この設定変更するコンフィグレーションモードも呼び方が色々あります。

グローバルコンフィグレーション

装置全体に影響する設定をします。ホスト名やユーザ名などです。

表示は「(config)#」です。

このモードに移動するには、特権EXECモードから「configure terminal」コマンドを実行します。

router01#configure terminal
router01(config)#

さまざまなコンフィグレーションモードを知る

コンフィグレーションモードには様々なモードがあります。ここでは代表的な4つをあげます。

基本的に conifg-** となります。**がそのモード名になります。
例えば、config-if だったら、インターフェイスコンフィグレーションモードです。
モード名と表示名は、覚えた方がいいでしょう。

router01(config)#interface gigabitEthernet0
router01(config-if)#←インターフェースコンフィグレーションモード
#インタフェースにIPアドレスを設定するモード
router01(config)#line vty 0 4
router01(config-line)#←ラインコンフィグレーションモード
#VTYやコンソールの設定をするモード
router01(config)#router rip
router01(config-router)#←ルータコンフィグレーションモード
#RIPやOSPFなどダイナミックルーティングを設定するモード
router01(config)#vlan 1
router01(config-vlan)#←Vlan コンフィグレーションモード
#Vlanを設定するモード

操作方法のまとめ

それぞれのモードに行く操作方法を絵にまとめます。

このように見て行くとわかりますが、Cisco の IOSは、階層構造になっていることがわかります。

戻るコマンド

それぞれモードから上の階層に戻る方法は、3つあります。exit、end、disableです。

  • exit –> 1つ上の階層に戻る。
  • end –> それぞれのコンフィグレーションモードでendをすると、特権EXECモードに一気に戻る。例えば、ルータコンフィグレーションモードからendをすると特権EXECモードに戻る。設定変更が終わった時に使うコマンド
  • disable –> 特権EXECモードからユーザEXECモードに戻るコマンドです。
router01 > 

router01#configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
#exit
router01(config)#interface vlan1
router01(config-if)#exit
router01(config)#←一つ下のグローバルコンフィグレーションモード

#end
router01(config)#interface vlan1
router01(config-if)#end
router01#←特権EXECモードへ一気に戻る

router01#disable
router01>←ユーザEXECモード

まとめ

今回は、それぞれのモードについて見てきました。モードの意味、表示、入り方、戻り方は覚えておきましょう。

  • ユーザEXECモード (>)
  • 特権EXECモード(#)
  • グローバルコンフィグレーションモード(config)#
    • インタフェースコンフィグレーションモード(config-if)#
    • ラインコンフィグレーションモード(config-line)#
    • ルータコンフィグレーションモード(config-router)#
    • Vlanコンフィグレーションモード(config-vlan)#
  • 戻るコマンドは3つ
    • exit 1つ上の階層へ
    • end 各グローバルコンフィグレーションモードから一気に特権EXECモードへ戻る
    • disable 特権EXECモードからユーザEXECモードへ戻る

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